外国人採用と在留資格 -資格の種類-

2018.07.25

 

 


外国人を初めて採用しようと調査を始めると、「どの在留資格で申請すべきなのか」と迷われてしまうかもしれません。日本国の在留資格は全部で27種類あり、申請する際の業種・立場によって適切な選択が必要です。

一般的な企業の方が申請される場合は、「技術・人文知識・国際業務」を理解すればまずは問題ありません。

 

ホワイトカラー向けの在留資格「技術・人文知識・国際業務」

企業で外国人労働者を雇用する際は、以下のような在留資格、職種、役職が多く見受けられます。

  「経営・管理」:会社の代表取締役など

  「技術・人文知識・国際業務」:エンジニア・営業・貿易・通訳・翻訳など

  「企業内転勤」:本国からの赴任者など

  「技能」:スポーツ指導者、調理師、宝石・毛皮加工師など 

上記の分類を見ればわかるように、一般的な職員・会社員、俗に言うホワイトカラー層が就職するポジションの人材を採用、申請する場合は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格になることが大半です。以前は「技術」と「人文知識・国際業務」の2つに分かれていましたが、平成27年3月の法改正により、これらの在留資格は1本化されました。

 実際に雇用される職務に適切な申請がなされているのか、という点の筋が通っていない場合や、曖昧さが強い場合は申請不許可、もしくは在留期間が短くなってしまうケースがありますので申請の際、注意は必要です。(例えば、文系の学部を卒業してもソフトウェア開発に従事する場合、など)

ただ、それでも申請の際には注意が必要です。実際に雇用される職務に合致している、もしくは十分な理由に足る説明が申請時にされていないと、申請不許可、もしくは在留許可期間が短くなってしまうケースが現在でも起きています。例えば、文系の学部を卒業してもソフトウェア開発に従事する場合は、どのような説明が必要になるでしょうか。

このような問題を避けるには、申請に必要な要件の正しい理解が必要です。

 

在留資格申請に必要な要件

「技術・人文知識・国際業務」を申請するのに確認する要件は、大きく以下の7件が挙げられます。

■専門家として仕事をすること

■会社と契約を結ぶこと(請負契約でもOK)

■会社の経営状態に問題のないこと(連続赤字でない、など)

■大学での専攻又は実務経験内容と仕事との間に関連性があること

■日本人と同様の給与水準であること

■前科があるなど素行が不良でないこと

■大学卒業者、または一定期間以上の実務経験があること

条件について詳細説明を記載しますので申請の際の参考にご確認ください。

■専門家として仕事をすること
− 技術:理学、工学その他の自然科学の分野に属する技術または知識を要する業務
例)機械工学の技術者、情報技術開発エンジニアなど
− 人文科学・国際業務:法律学、経済学、社会学、その他の人文科学の分野に属する知識を必要とする業務・外国の文化に基盤を有する思考または感受性を必要とする業務
例)貿易、営業、事務職、通訳、デザイナー、語学教師など

■大学卒業者、または一定期間以上の実務経験があること
− 技術:理系大学卒業者、一定のIT資格保有者、または10年以上の実務経験があること
− 人文科学・国際業務:法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する知識を必要とする業務
外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務
※文系大学卒業者、または実務経験3年〜10年(翻訳・通訳の場合実務経験不要)

 

実務経験のみで申請をする場合は、勤務していた会社から在職証明書の発行を依頼せねばなりません。しかし退職した会社から適切な対応をしてもらえるか、また、その書類の真正も場合によっては入管から疑われる可能性もあることは付け加えておきます。

ちなみに、専門学校の資格「専門士」の称号が付与されている場合も申請可能です。在籍の学校に必ず問い合わせて確認しましょう。

 

申請する時に抑えておくべきポイントは

さて、上記のポイントを踏まえたうえで、冒頭で申し上げた「文系大学卒だがソフトウェア開発で採用したい」というケースについては、どのような説明になるでしょうか。

例えば、「地域振興を専攻研究とした社会学専攻の学生を、地方自治体関連のシステム開発に配属するために採用する」、「経営学を学んだ学生を企業向けマーケティングツール開発の渉外担当にさせる」…などが考えられます。

そのため、適切な申請を行う目的で、採用者にきちんと説明をした上でヒアリングをし、自社の業務との親和性、本人のスキルが他では代えられない明確な必要性、妥当性が説明できるように準備をしてください。

最終的な判断は入国管理局次第にはなってしまいますが、本人の経験と、職務の整合性を論理立てて説明できるようにすることが大切である、ということを理解いただければ申請の筋道は立てやすくなります。

法務省ホームページに典型的な事例がございますので、ぜひ参考になさってください。

 

エボラブルアジアエージェントでは、お客様と一緒に外国人材・日本人材の採用をはじめとした人材の課題を解決、サポートをさせて頂きます。ぜひお気軽にご相談くださいませ。


 

<参考資料> 法務省ホームページ 入国管理局   http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyukan_index.html
 「外国人労働者 雇用・活用実践ガイド」林 幹 著 労働調査会 刊
 「外国人雇用の実務」 中西優一郎 著 同文館出版

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