企業が求めるスキルとのギャップ 日本が先進国ワースト1

2018.11.26

企業が求めるスキルとのギャップ 日本が先進国ワースト1

 

最近どの業界でも「募集をかけても人が集まらない」「人手不足」などの声が聞こえています。この問題は慢性的になっていく可能性が高いとされていますが、英国の人材会社の調査レポートから、驚くべき結果が出ました。

なんと企業が求めるスキルと実際に保有しているスキルのミスマッチ比率が、アジア・太平洋地域で日本がワースト1という順位になりました。

日本の人手不足問題の分析手段の一つとして、先日発表された世界33か国の人材需給効率についてお伝えします。

 

英国発祥の人材会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社(以下ヘイズ)は、11月6日に世界33カ国の労働市場における人材の需給効率を評価・分析した調査研究「*グローバル・スキル・インデックス」を公式に発表しました。

同調査は2012年から調査会社と合同で調査を始めたもので、今年で7年目となります。 

具体的な内訳は、労働市場に関する7つの項目について数値化し、0~10として設定したものです。


1

教育の柔軟性

従業員に対しての教育システムの豊富さ・クオリティなど

2

労働市場への参加

労働者の労働市場への参入率など

3

労働市場の柔軟性

労働市場の参加障壁の高さ

4

人材のミスマッチ

企業が求めるスキルと労働市場で実際に使用されるスキルギャップ

5

全体的な賃金圧力

賃金と全体的な生活コストの圧迫比率

6

専門性の高い業界における賃金圧力

高技能“業界”における人材確保の堅実/脆弱性

7

専門性の高い職業における賃金圧力

高技能“職種”における人材確保の堅実/脆弱性


 

労働市場の均衡が最も適した状態の数値をとし、に近づくほど人材確保が容易、反対に10に近づくほど困難な状況である事を示しています。

 

【主な調査結果】

全体的な傾向としては、特に「人材ミスマッチ」「労働市場参加」の数値がどの国も改善した結果を見せていました。

そして日本の結果ですが、特に「人材ミスマッチ」が他国に比べ異様な数字を示しました。なんとアジア・太平洋地域の中で最も悪い9.8で、2015年の10.0から若干の改善を見せたものの、依然として世界最悪のレベルです。

この数字は企業が求めているスキルと、実際に労働者が保有しているスキルとの差が世界で最も離れていることを表しています。ちなみに中国はほぼ中央値の4.2、米国は8.4でした。

 このような結果の理由は、急速なIT技術の進化・サービスの展開に労働者側のスキルが追い付いていないことが挙げられます。単に個人の問題ではなく、日本の高等教育システム・終身雇用制度に基づいた人事評価制度など、これまでの日本の働き方の文化そのものが影響しており、根深い問題であると指摘されています。

特に、AIエンジニアやデータアナリスト/サイエンティストなどの職種が特にギャップが大きいそうです。

 

また、「専門性の高い業界における賃金圧力」も0.2と非常に低い数値を記録しました。これは、専門性の高い業界の賃金上昇が、他の業界より遅い事を意味しています。

深刻な人材不足によりサービス産業や福祉業界の賃金見直しが進められ、賃金の引上げペースが専門性の高い業界よりも早く伸びを見せているのです。

反対に、アメリカは9.7と非常に厳しい環境にあることが判明しました。業界のプロフェッショナルとして、それぞれ賃金の格差が過剰なほど大きいことがここからもわかります。

会社一つ一つだけではなかなか解決できない課題かもしれませんが、逆に言えばどのスキルを本当に求める必要があるのか、社内で育成した方が良いのか、その人材をいかに確保し在籍し続けてもらうのか、人事戦略の切り口としては非常に有効であると考えます。

この現実をしっかり受け止めて、自社にとって必要な人材を確保するには何をすべきか洗い出しをていく必要があると感じています。

 


エボラブルアジアエージェントは、真剣に会社のこの先を考える皆様を全力でサポートさせていただきます。お気軽にご相談ください。

 

<参考資料>
 ・人材不足を示す「人材ミスマッチ」、日本は世界33カ国中最悪~世界33カ国人材の需給効率調査 https://jinjibu.jp/news/detl/15690/
 ・Hays Global Skill Index http://www.hays-index.com/#SevenIndicators

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