ベトナム就職難の時代到来!?海外を目指す傾向に

2018.12.11

 


 

  大企業・ベンチャーを問わず、日本から海外に拠点を持つ会社は少なくありません。今回は日本とベトナムの労働市場の関わりを、ベトナムの若者の観点からレポートします。

 

■ベトナムの直近求人動向

 リクルートの海外事業会社RGF社の調査によると、日本の好景気に伴い、日系企業のベトナム進出が加速しています。進出をサポートする企業の求人が増加し、営業職種は業界問わず積極的に採用を進めています。

    また、ベトナム経済も当然ながら好調の波に乗っており、優秀な人材はどこも欲しい状態が続いており、転職市場は大変活発で、製造やサービス業に加え、ITやインフラ、不動産など、幅広い業界で採用意欲が高いようです。

    一方で、日系企業の人材獲得は少々難しくなっているようです。人材需要が高まるなか、現地企業や日系以外の外資系企業が給与額を高く提示しているので、エンジニア人材を中心に求職者の希望金額にギャップが生じ、他社に取られてしまうケースも少なくないようです。古くからある給与形態を改めることが難しい日系企業にとっては非常に頭の痛い問題となっています。

 

 ■ベトナムの若者も就職難?

 

    ベトナムは好景気を継続しており、日本との繋がりもより強めていくような印象を受けますが、実は、ベトナムでも若者の失業が大きな問題になりつつあるのです。

    みずほ銀行の調査によると、ベトナムGDP成長率は年平均+6~7%を記録しており、間違いなく経済は成長しています。しかし、失業率はおよそ全体では2%ほどではあるものの、10~20代は7%と平均を引き上げる数値となっています。具体的には、20~24歳で35万人以上の失業者が出ている計算です。

 

 

    これは、2010年から急激に増加した大学卒業者の数が原因の一つであると考えられています。経済の成長とともに、市民は自分の子供たちに将来待遇上昇・賃金のよい仕事を得るために高い教育を受けさせるようになり、また経済状態もそれに呼応していたので

    大学卒業者は続々と増えていきました。

 あまりに急速に大卒者が増加したため、企業で採用ができる人数にも限りがあること、また十分なスキルの醸成・学習が不足していることも指摘され、「大学に入ればよい仕事が手に入る」という幻想を基に失業者が増えてしまった現状があります。

 

■溢れた若者たちはどこへ行くのか?

 希望の職種・会社へ就職できなかった若者たちは、ベトナム国内の人手が欲しいコンビニ・工場・バイクタクシー業界で生計を立てる方々も多いようですが、海外へ目を向ける若者たちも多数存在しています。

 

    彼らは主に韓国・台湾・日本での就労機会を希望しており、ベトナム政府も国民の所得向上・雇用機会創出などメリットが大きいと考え、積極的に外国での就労・技能実習などの滞在資格を得られるよう働きかけているようです。(技能実習・新しい在留資格などについてはこちらのコラムを参照ください)

 

 

 代表的なものを挙げると、日本の技能実習生ビザは10代からの若い人材が外国で技術を身につけつつベトナムよりも高い賃金を得られるという事で、借金して来日する方も増えてきています。

 実際、近年日本国内では中国人に迫るほどベトナム人労働者は増えておりますが、近隣住民との文化の衝突や失踪、犯罪などの社会問題も無視できないため、今後日本国側がどのような対応をするかが注目されます。

 

 今後、ベトナム国内での労働市場も成長していくため、ある程度若者たちの希望も国内で満たされると考えられますが、より良い待遇、将来的なスキル・経験を積むために海外で働くことを選ぶ動向自体は続いていくと見られています。

 向上心やスキルのある優秀な若者が海外に飛び出すという事は、日本でも人材獲得のために、魅力ある待遇・環境を提供できるかは重要になると思われます。海外の労働市場においての存在感を示す必要は益々必要となっていくでしょう。


 

 いかがでしたか。エボラブルアジアエージェントは、日本国内外問わず“はたらく”をテーマに、皆様に有益な情報をお伝えいたします。どうぞよろしくお願い致します。

 

<参考資料>
 ・RGF東南アジア求人・求職者動向レポート
  https://jinjibu.jp/news/detl/15635/
 ・みずほ銀行レポート
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/as181016.pdf

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